(Adnkronos) – 米国特使のトム・バラク氏は、ヒズボラの武装解除を求める米国の圧力に対する抗議活動のため、レバノン南部への訪問を予定より早く切り上げた。レバノン国営通信社(NNA)によると、トルコ駐在米国大使でシリア担当特使でもあるバラク氏は、国境近くのマルジャユーンにあるレバノン軍の兵舎にヘリコプターで到着し、兵士たちが同地域に配備された。その後、前回のヒズボラとの紛争でイスラエルから激しい攻撃を受けた近隣のキアムと、沿岸都市ティールへの訪問を中止した。
広報担当者はAFPに対し、大使館は安全上の理由から職員のスケジュールについてコメントしないと述べた。一方、キアムにいるAFPの特派員は、住民のグループが特使に抗議する様子を目撃した。一部はヒズボラの旗を振ったり、紛争で死亡した戦闘員の写真を手に持ったりしていた。また、道路に青で描かれたダビデの星の上に立っている人もいた。その近くには、アラビア語で「アメリカは大悪魔」と書かれ、英語で「バラクは動物だ」と書かれていた。最後の言葉は、バラク特使が火曜日のベイルートでの記者会見で、「礼儀正しく振る舞うように」と記者らに言い、「動物的な」混乱状態になったら立ち去ると脅した発言を受けており、この発言はレバノンで憤慨を引き起こした。
南部自治体連合の職員であるビラル・カシュマル氏は、数十人が本日、バラク氏の予定されていた訪問とワシントンの「一方的な政策」に抗議するためにティールでデモを行ったと述べた。強い米国からの圧力とイスラエルの軍事行動拡大への懸念の中で、レバノン政府は今月、軍に対し、年末までにヒズボラの武装解除計画を策定するよう指示した。南部の強力な支持を得ているイラン支援のこのグループは、1年以上続いた紛争、特にイスラエルとの2カ月にわたる本格的な戦争によって深刻な打撃を受け、11月の停戦でほぼ終結した。