(Adnkronos) – 中国は、欧州連合(EU)からの乳製品の輸入に対する補助金調査の拡大を発表した。チーズ、牛乳、クリームなど一部のEU産輸入品を対象とするこの調査は、「事案の複雑さ」のため、6か月延長され、2026年2月21日までとなる、と中国商務省は声明で発表した。
ブリュッセルによると、中国の生産者への支援慣行が欧州市場を歪め、中国の自動車ブランドの競争力を高めているという調査を受け、EUが中国製電気自動車への一連の関税賦課に動いた後、北京は2024年8月に調査を開始した。中国政府はこの申し立てを否定しており、それ以来、報復措置と見なされている豚、乳製品、ブランデーなどの欧州製品の輸入に関する一連の調査を発表している。両者は中国製電気自動車の最低価格の導入についても協議しているが、まだ合意には至っておらず、EUによる中国製自動車への関税は世界貿易機関(WTO)によって審査される。
北京は昨年6月、EU産豚肉製品の調査も12月まで延長し、7月にはEU産ブランデーに関税を課したが、主要生産者が最低価格を遵守することを条件に、免除を認めた。7月末にはEU・中国首脳会議が開催され、欧州理事会議長のアントニオ・コスタ氏は、EUは「貿易と経済に関連する問題で具体的な進展」を望んでいると強調した。しかし、貿易面では依然として深い溝があり、2000年代初頭の中国のWTO加盟に伴う中国の輸出増加を受けて世界経済が大きく再編された「チャイナショック」の再来への懸念が欧米などで高まっている。