(Adnkronos) – ドイツのドレスデンで、2019年から2025年までドイツのための選択肢(AfD)の欧州議会議員を務めたマクシミリアン・クラー氏の元アシスタント、ジアン・グオ氏に対する中国の情報機関へのスパイ行為の裁判が始まる。事件当時、クラー氏は欧州議会選挙におけるAfDの筆頭候補だった。被告は2002年から中国の情報機関のために活動していた疑いがあり、2019年9月から逮捕された2024年4月までクラー氏の議会アシスタントとして働いていた間に、約500件の機密情報(一部は特に機密性の高い情報を含む)を収集し、中国の情報機関に渡した疑いが持たれている。
44歳の被告はドイツ国籍で、AfDの著名な政治家に関する情報を収集し、ドイツ国内の中国反体制派をスパイしていた疑いもある。ライプツィヒ空港の物流サービスプロバイダーの元従業員であるジャキ・Xと特定された中国人も、武器メーカーであるラインメタルに関連するフライト、貨物輸送、乗客に関するデータをジアンに繰り返し提供した疑いで、共に裁判にかけられている。裁判所は9月末までに13日間の審理を行う予定だ。
ドイツの週刊誌「デア・シュピーゲル」によると、捜査当局は、AfD内部の争いに関する情報や、党の共同代表であるアリス・ヴァイデル氏の私生活の詳細を含む中国語の文書を押収した。クラー氏はアシスタントとこれらの話題について話したことを否定している。検察は、グオ氏が共犯者を通じて中国に軍事情報を提供したとも主張している。この議会アシスタントの逮捕は、他の3人の中国工作員とされる人物の逮捕直後に行われ、中国による欧州政治への干渉に対する懸念を高めた。クラー氏は9月3日に証人として出廷する予定だ。