(Adnkronos) – ドナルド・トランプ氏の米国大統領選挙での勝利に対するモスクワの反応は慎重だ。トランプ氏の最初の任期における期待外れの結果を考えると、そうでなければ「甘い」だろうと、下院外交委員会のレオニード・スルツキー委員長は要約する。
「トランプ氏には、我々にとって有益な資質がある。彼は、狂った同盟国や、目的のない慈善事業、肥大化した国際機関に金を費やすことを絶対に嫌う。問題は、トランプ氏がどの程度、戦争に資金を提供することを余儀なくされるかだ。彼は決意しているが、システムは強力だ」と、ドミトリー・メドベージェフ前大統領(現・安全保障会議副議長)は、自身のテレグラム・チャンネルで述べた。ドナルド・トランプ氏は「米国がいかに病んでいるか、米国社会の抱える問題について語り始め、それらに取り組む必要があると述べた。他人を憎む者ではなく、自国への愛を持って生きている者が勝利するのだ」と、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ドナルド・トランプ氏の米国大統領選挙での勝利と、彼が行った演説に対する回答として述べた。
ロシア連邦議会のワレンチナ・マトビエンコ議長は、「米国との協力」と新たな米国指導部との対話に対するモスクワの用意を表明したが、同時に、「米国の政策に劇的な変化」は期待していないことを明確にした。下院外交委員会のレオニード・スルツキー委員長は、二国間関係が改善する「機会」となる可能性があると述べた。なぜなら、「共和党は、ロシアとの代理戦争に納税者の金を投入し続けるつもりはない」からだ。「彼の前回の任期は、対ロシア制裁が過去最多となり、協力関係が事実上ゼロにまで縮小された状態で幕を閉じた。しかも、それは我々のせいではない。連邦議会ではロシアに対する超党派の合意があることを考えると、即座の変化や急速な関係リセットを期待するのは甘いだろう」と、スルツキー氏は付け加えた。